水文調査
■流量観測
◆目的
流量は河川計画の立案や洪水予報等の河川管理の基本をなす重要なものです。このため流量観測は長年にわたって継続的に実施される必要があります。
流量観測で得られたデータはさまざまな分野で利用されています。
低水流量観測
低水流量観測では、河川の平常時の流量を観測しています。 河川の流量は直接計測することができないため、河川の流速を計測し、それに横断面積を乗じて流量を算出します。(流速)×(面積)=(流量) 観測は、流速計という流速を測定する器械を用い、徒歩もしくはボートを使って行います。
高水流量観測
高水流量観測では、河川の洪水時の流量を観測しています。
洪水時の河川の流量も直接計測することができないため、一般的に浮子を用いた観測を行います。写真黄色枠の紙でできた棒状のものが水に浮いて流れます。
浮子を橋から投下して決められた区間を流れるのにかかる時間をストップウォッチで計測して流速を求め、水位計測で得られた横断面積を乗じて流量を算出します。
水位流量曲線の作成
洪水痕跡調査
洪水後、洪水水位の調査測量をします。時間が経つと痕跡がなくなってしまうため、洪水後はすぐに調査を行います。
その後、測量機器を使用して痕跡位置を計測します。洪水痕跡調査は、治水計画における河川の適切な流下能力を検討する基礎資料として利用されます。
観測所保守点検
水位及び雨量観測所における観測機器の点検を月1回行っています。
自記紙の交換、記録データの回収と観測機器の調整により観測機器が正常に記録できるように維持管理しています。
記録されたデータはインターネットでリアルタイムで閲覧することができ、防災情報として利用されています。
表彰状・感謝状
平成24年筑後川上流流量観測業務 局長表彰
平成24年筑後川上流流量観測業務技術者 事務所長表彰
平成28年松原・下筌ダム流量観測外業務 事務所長表彰
平成29年九州北部豪雨 事務所長感謝状
平成31年松原・下筌ダム流量観測外業務 局長表彰
■地籍調査
一筆ごとの土地の所有者、地番、地目を調査し、境界の位置と面積を測量する調査です。調査の成果は登記所に保管され、固定資産税算出の際の基礎情報となるなど、市町村における様々な行政事務の基礎資料として活用されます。また、災害時に迅速な復旧を行うため、土地の権利関係を明確にする必要もあることから重要な事業となっています。